「Adobe Reader」と「Acrobat Reader」って、名前が似ているし、どっちもPDFを読むためのソフトだよね?でも、実はちょっとした違いがあるんです。 この二つの違いを理解することは、PDFを使いこなす上でとっても重要 なので、今回は分かりやすく解説していきますね。
そもそも、Adobe ReaderとAcrobat Readerは同じもの?
結論から言うと、現在では「Adobe Reader」という名前のソフトは存在しません。以前は「Adobe Reader」という名前でしたが、現在は「Adobe Acrobat Reader」という名前に統一されています。なので、私たちが普段「PDFを読むソフト」として使っているのは、実は「Adobe Acrobat Reader」なんです。だから、 「Adobe ReaderとAcrobat Readerの違い」という質問は、過去の名称と現在の名称の違いを尋ねている 、ということになります。
昔は、無料版が「Adobe Reader」、有料版が「Adobe Acrobat」というように、機能によって名前が分かれていました。しかし、Adobeの方針変更により、無料版は「Adobe Acrobat Reader」、有料版は「Adobe Acrobat Pro」のように、より分かりやすい名称になったのです。この名称変更は、ユーザーがどのソフトで何ができるのかを、より明確に理解できるようにするためでした。
つまり、あなたが「Adobe Reader」と呼んでいるものは、もう「Adobe Acrobat Reader」として提供されている、と考えてください。もし、古い情報で「Adobe Reader」という言葉を目にしても、それは現在の「Adobe Acrobat Reader」を指していると理解すれば大丈夫です。
無料版と有料版の機能の違い
では、現在の「Adobe Acrobat Reader」と、有料版の「Adobe Acrobat Pro」には、どのような違いがあるのでしょうか?
-
Adobe Acrobat Reader (無料版)
- PDFファイルの閲覧
- PDFファイルへの簡単な注釈(ハイライト、コメント追加など)
- PDFファイルへの署名
- PDFファイルの検索
-
Adobe Acrobat Pro (有料版)
- 上記無料版の機能すべて
- PDFファイルの作成(WordやExcelなどからPDFを作成)
- PDFファイルの編集(文字や画像の修正)
- PDFファイルのエクスポート(PDFをWordやExcelなどに変換)
- PDFファイルの結合や分割
- PDFファイルにパスワードを設定
このように、無料版では主にPDFを読むことや、ちょっとした書き込みが中心ですが、有料版になると、PDFを新しく作ったり、内容を編集したりと、より高度な作業が可能になります。たとえば、請求書を作成してPDFで送りたい、受け取ったPDFの誤字を直したい、といった場合には有料版が必要です。
PDF作成機能の有無
PDFを作成する機能も、無料版と有料版の大きな違いの一つです。
無料版の「Adobe Acrobat Reader」では、残念ながらPDFを新しく作成する機能はありません。あくまで、既存のPDFファイルを開いて、閲覧したり、簡単な編集をしたりする用途になります。これは、PDFが「配布・閲覧」に特化したファイル形式であるため、まずはそれを手軽にできるように、という考え方に基づいています。
一方、有料版の「Adobe Acrobat Pro」には、様々な形式のファイルからPDFを作成する機能が豊富に用意されています。例えば、Microsoft Wordで作成した文書を、レイアウトを崩さずにPDFに変換したり、複数の画像をまとめて一つのPDFファイルにしたりすることも可能です。この機能は、書類の共有や保存において、非常に便利です。
PDF編集機能について
PDFの編集機能も、無料版と有料版で明確に分かれています。
「Adobe Acrobat Reader」では、PDFファイルを開き、テキストに色をつけたり、コメントを書き込んだり、印鑑を押したりする程度の、ごく簡単な注釈機能のみが提供されています。これは、PDFの「内容を直接変更する」のではなく、「確認した印」や「補足情報」を加えるためのものです。
それに対して、「Adobe Acrobat Pro」では、PDF内の文字を直接編集したり、画像を差し替えたり、不要な部分を削除したりといった、本格的な編集作業が可能です。例えば、契約書の間違いを修正したり、資料の情報を最新のものに更新したりする際に、この編集機能が役立ちます。PDFを編集することで、元のファイル形式に戻す手間を省くことができます。
ファイル変換機能の重要性
PDFファイルを他のファイル形式に変換する機能も、無料版と有料版で異なります。
「Adobe Acrobat Reader」では、PDFファイルを他の形式に変換する機能は搭載されていません。PDFは、どのような環境で見ても同じように表示されるように作られているため、その特性を活かした「閲覧」に特化しているからです。
しかし、「Adobe Acrobat Pro」では、PDFファイルをWord、Excel、PowerPointなどのオフィスソフトの形式に変換したり、画像ファイル(JPEG, PNGなど)に変換したりすることができます。これにより、PDFで受け取った資料を、後から編集しやすい形式で保存したり、プレゼンテーションに利用したりすることが可能になります。このファイル変換機能は、作業効率を大きく向上させます。
複数ファイルの一括処理
たくさんのPDFファイルを扱う場合、一括で処理できる機能は非常に便利です。
「Adobe Acrobat Reader」には、複数のPDFファイルをまとめて処理する機能はありません。一つ一つのPDFファイルに対して、個別に操作を行う必要があります。
一方、「Adobe Acrobat Pro」では、複数のPDFファイルを一つのファイルにまとめたり、逆に一つのPDFファイルを複数のファイルに分割したりする機能があります。また、複数のPDFファイルに同じページ番号を付けたり、透かし(ウォーターマーク)を入れたりといった、一括での編集作業も可能です。資料の整理や、提出書類の作成において、この機能は作業時間を大幅に短縮してくれます。
まとめ
「Adobe Reader」と「Acrobat Reader」の違いは、現在では名称の統一により、実質的には「無料版」と「有料版(Pro)」の機能の違いとして捉えることができます。PDFを単に閲覧したいだけであれば無料版で十分ですが、PDFの作成、編集、変換といった高度な作業を行いたい場合は、有料版の「Adobe Acrobat Pro」が必要になります。どちらのソフトを使うかは、あなたの用途によって選ぶと良いでしょう。